中学受験 理科の問題プリントを集めよう

受験生はとても忙しいです。学校に行きながら塾にも通い、さらに塾では大量の宿題が出されます。土日は模試や塾の授業があったり、学校見学や小学校の行事が入ったり、といった予定で動いているため、宿題以外の勉強をする時間というのはなかなか作ることができません。

それでいて、塾の授業というのは話を聞いているだけで知識が身につくものでもないです。人によって得意不得意もありますから、授業の復習をする時間や、苦手なものは定期的な反復が必要になります。弱点を克服するためにも、知識の定着を図って得点力を強化するためにも、合間を見つけて復習時間をどれだけ確保できるか、というのが合否に大きく影響してきます。

そこで活用したいのが一問一答の問題集です。一問一答の問題集というのは、演習問題集に比べると短時間でも気軽に取り組むことができるため、空き時間を利用しての弱点克服にはとても効果があります。しかし、一問一答の問題集といっても種類が豊富にあり、自分に合ったものを選ぶことが必要です。そこでこの記事では、一問一答の問題集の利用方法や選び方、おすすめの一問一答の問題集について紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

中学受験 理科の問題プリントを集めよう

中学受験で理科は生物、物理、化学、地学と4分野が範囲となっており、
覚えることがたくさんで勉強時間も長くかかります。

同じ教科書やプリントを繰り返し学習するだけではルーチンワークになりやすく、
効率的な学習は難しいと言えます。

そこでオススメするのがネットで無料で配信されている
問題プリントを利用することです。

ネットでは教育関連の様々なサイトが中学受験にも使える
小学生向けの理科の問題プリントを配布しています。
中には無料で使えるものも多く、参考書を何冊も買うような経済的な負担も掛かりません。

プリントの種類も多く、簡単なものから難しい物まであるため
生徒の得意不得意を見極めることもでき、
自分に足りないものを自覚することで学習を効率的に行うことができます。

また中には中学受験の過去問を掲載した問題プリントもあるため、
志望校対策としてこれ以上ない教材とも言えます。

時間を制限し、実際に入試を想定して学習することもでき、
本番の予行練習として使うのも効果的です。

また最近は問題傾向を選択すれば自動で問題を作ってくれるアプリやサイトも存在します。
これを利用すれば何度でも目新しい問題を解くことができ、
プリンターを利用すればプリントとして扱うことができます。

このように基礎力を高め、応用力を身に着けるには
多くの問題を解くのが効果的で、中学受験の理科対策を行ってみたいなら
様々な問題を解くためにもプリント集めをしてみるといいでしょう。

一問一答の問題集の活用方法

一問一答の問題集はどのように活用するのが望ましいのでしょうか。せっかく問題を解いても点数が伸びなければ意味がありません。正しい活用方法を理解したうえで取り組むことが大切です。取り組む際には、以下の4つのポイントに注意しましょう。

メイン教材ではないことを理解しておく

一問一答の問題集は、一問問題を解いたらそのまますぐに解答をチェックできるため、非常に効率よく勉強できます。そのため、お出かけ先などで項目の確認をする際に便利に使えるアイテムです。

ただし、一問一答の問題集はメイン教材として活用するのはおすすめできません。一問一答の問題集はあくまで、理解している項目を確認するための教材、空いた時間を使って内容を確認する教材として活用すべきものです。中学受験の問題になってくると、一問一答の知識だけでは歯が立たないものが多くあります。あくまでも基礎を身につけるための教材であり、受験の直前まで見直すメイン教材ではないことを理解しておきましょう。

知識の整理やインプットに活用する

一問一答の問題集は問題に対してすぐさま答えが掲示されているタイプの問題集ですので、授業で習った内容を復習したり、ど忘れしてしまった内容を復習したり、短時間で知識のインプットや整理をしたり、といった場面にぴったりです。

ただし、一問一答の問題集は詳しい解説までは含まれていないため、あくまでちょっとした確認として使うのが良いでしょう。参考書など詳しい解説が含まれている教材を別途で用意した上で、暗記や確認で使うと効率よく勉強できます。

あくまでもメイン教材ではなく、基礎段階として取り組む教材であるため、一問一答の問題集が終わったら、演習問題や過去問へのステップアップが必要です。そのため、受験までに一問一答の問題集をマスター後に演習問題の時間の確保をしなければなりません。それも考えたうえで、一問一答の問題集に取り組む期間を設定することが必要です。目安として、小学校6年生の夏休み前までには一問一答の問題集は仕上げておくことが望ましいでしょう。

すき間時間の有効活用に利用する

一問一答の問題集なら、赤シートを使って文字を書かずに知識の確認ができますし、計算問題を解いたりメモを取ったりしながら書く必要がありません。そのため、しっかりと机に向かって勉強しなくても対応できます。そこで、すき間時間での活用で使うことがおすすめです。

具体的には、電車の移動時間や塾のお迎え待ち時間、食事の支度ができるまでなど、空いている数分間での活用でとても役立ちます。また、勉強して疲れてきたときに、問題集をパラパラと眺めてチェックをして気分転換に活用するのもよいでしょう。

また、ご家族や友達に問題を出してもらってクイズ感覚で取り組むこともできます。他の人と競うことでやる気が出るのはもちろんですが、目からだけでなく耳からのインプットがされると記憶にも残りやすいです。

受験勉強は黙々と机とテキストに向かって集中しないといけないイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはありません。一問につき5分から10分ほどで解ける問題ばかりですので、たまには息抜きを兼ねて、早押しクイズ感覚でワイワイと楽しみながら勉強をしてみましょう。

受験シーズンはとくに家族や友達との時間が失われがちです。受験生本人もピリピリしたり、家族も受験生に気を遣ったりで、ギクシャクすることも少なくありません。勉強しながらの団らんであれば、お互いに楽しみやすく、日頃のコミュニケーション不足の解消にも役立ちます。

一問一答の問題集はメイン教材にはならない

ここまでの説明でも紹介した通り、一問一答の問題集はあくまでも知識を整理したり、暗記状況の確認をしたりするためのものです。一問一答の問題集だけを解いていても受験で合格できる学力の完成は目指すことができません。

あくまでも基礎作りのもので、一問一答の問題集を通して身につけた知識の活用方法を知ることで、入試で合格を勝ち取ることができるようになります。本格的な勉強は参考書や教科書、テキストなど別の教材を使って行うべきだということを理解しておきましょう。

一問一答の問題集の選び方

一問一答の問題集も様々な出版社から複数販売されています。せっかく購入しても、適切なものを選べていないとなかなか手を付けることができなかったり、進捗が悪くなったりしてしまいがちです。そこで、問題集の選び方を紹介します。自分に合ったものを見つけ出しましょう。

持ち運びをするかどうか

問題集選びの際に、どこでも一問一答を使う、と考えて特に使う場面をイメージしない人も少なくありません。しかし、一問一答の問題集については、どこで問題集を利用するのかによってもおすすめポイントが変わります。持ち運びを頻繁にするようであれば、サイズが大きい、分厚いタイプの問題集ですと不便ですので、文庫本サイズなど小さめのサイズが便利です。

もともと一問一答の問題集を使用する場面として、お迎え待ちや、模試の休憩時間の見直しなど、外での使用をメインと想定している人は多くいます。そういった外の場面で使用するなら、あまり大きい冊子のものはおすすめできません。外での使用を考える場合には、持ち運びにくい重たいものや、片手で取り組みにくい大きいサイズのものは避けましょう。

単語帳タイプのコンパクトな一問一答の問題集もありますので、持ち運びする機会が多いようであれば単語帳タイプもおすすめです。単語帳タイプは単元ごとに分かれているタイプが多く、英語や歴史など暗記物が多い傾向にあるので苦手な科目を復習するのに便利でしょう。

持ち運びをしないなら、一問一答のページの後にまとめのページがついているものや、問題集がついているものや、一問一答の解説が充実しているものなど、A4サイズの大きめのものや、厚みのあるものを選んでも全く問題ありません。様々なページが入っているものや、解説の充実しているものは、一冊で問題集が完結することで、他の問題集を購入したり、手持ちの問題集を併用したりする手間がかからない、取り組むべきものが明確でわかりやすいというメリットもあります。

紙質や印刷の色

問題集というのは長く使うものです。そのため自分が使いやすいものを選ぶことがとても大切です。紙の色が白くて光沢があると見やすいと感じる人もいれば、目が疲れやすいという人もいます。また、書き込みやアンダーラインを引く際には光沢があると作業がしにくいと感じる人もいますし、紙質によっては裏移りが気になることもあります。

また、印刷の色もフルカラーは見やすいですが、大事なところがわかりやすいよう2色刷りのほうがいいと感じる人もいます。このように、人によって使いやすいと感じる問題集の定義というのはバラバラなのです。これは好みの問題であり、家族であっても同じとは限りません。使う本人が見やすいタイプ、見ていてストレスがないタイプを選ぶと長く使えるでしょう。

問題のボリューム

問題の量が多いことは良いことに思われがちですが、決してそうとは言い切れません。苦手な人なら最小限に知識を絞って、まずは基礎を固めて、次の問題集に進んだ方が自信もつきやすく、なにより効率的です。

ボリュームがある問題集の場合には、なかなか最後までたどり着かずに途中で挫折してしまったり、見た目のボリュームから手が出にくくなったりする可能性もあります。そこで、理科がとにかく苦手という子や、あまり好きではなく理科の勉強にあまり気乗りしないという子の場合には、ボリュームの少ないものから少しずつステップアップするといいでしょう。

少ないものだと知識が完成しないのでは?と不安になる方もいるかもしれません。しかし、前にも述べた通り、理科の知識は一問一答の問題集だけで完結するものではないです。一問一答の問題集の知識にさらにもう一段知識の積み重ねが必要になります。なので、少しずつボリュームのある一問一答の問題集に取り組んでいくという方法もあるのです。あくまで負担のかからない方法を模索することが、長い受験勉強でコツコツ力をつけていくのには大切なことなのです。

もし、理科は苦手だけれども何冊も問題集を持つのが面倒、と感じる人なら1冊で難易度の分かれているものを選ぶと取り組みやすいでしょう。難易度別に分かれていれば、まず初級レベルの問題にすべて取り組み、終わり次第次のステップに奨という形で勉強が進められます。3段階のレベル設定のある問題集であれば、3冊のレベル別問題集を解いていることと同じになりますから、かなり力が身につけられます。

合格する受験勉強の方法というのは誰一人として同じものはありません。最初に取り組むべき問題集がすべて明確になっているほうがいい子、一つずつ薄い問題集を完成させていくことで力がつきやすい子、など子どもによってタイプは様々です。色々な方法に取り組みながら、その子に合った勉強方法を見つけていきましょう。

実際に手に取って選ぶことが大切

問題集というのは実際に手にしてみないと、持ち運びやすさや片手で持てるかどうか、見やすいかどうかが判断ができません。そのためできるだけ書店に足を運んで、実際に持ってみて選ぶことをおすすめします。

最近は手軽にネットで購入できますし、受験生は忙しいので子どもたちを書店に連れて行く時間はもったいないと思われる保護者もいるでしょう。しかし、実際に書店に行って問題集を選ぶことは、子どもにとって使いやすいものを見つけられる以外にもメリットがあります。

それは、子どもたちが本屋で選ぶことは『自分で選んだからちゃんと取り組まなければならない』という責任も持ちやすくなることです。保護者が選んだものであれば『解きにくい』とか『わかりにくい』など言い訳をしやすいですが、自分で選べば言い訳もできなくなります。『自分が選んだ』ということがモチベーションにもつながり、しっかり勉強に臨みやすくなるのです。購入した問題集をきちんとやり切ろうという思いを持たせるためにも、実際に本屋で選ばせることは大切なポイントです。

中学受験理科のおすすめ一問一答問題集

では、具体的に中学受験でよく利用されている、おすすめの問題集を紹介します。一問一答の問題集を探す際には、ぜひ参考にしてみてください。

『中学入試 全科一問一答:全科まとめて最終チェック! 』(受験研究社)

中学入試で出題される主要4科目(国語算数理科社会)に英語が加わった5項目を簡単に確認出来る一問一答の問題集です。各単元における重要なポイントを一問一答形式でチェックできる他、難しい問題には詳しい解説もついていますので、より理解を深められます。

理科と社会では図表を使った問題も掲載されていますので、実際の受験問題対策としても便利です。また、単元を理解するために欠かせないポイントや、得点アップのコツ、入試重要度が示されていますので、重要度の高い内容から学習したいときにも使いやすいでしょう。

またこちらの問題集には消えるフィルターがついていますので、解答の赤色の部分が消えて繰り返し学習できるのもポイントです。1度勉強したらそれで終わり、というタイプの問題集ではなく、繰り返し利用できる問題集をお探しの方、1冊で4科目の対策ができる問題集をお探しの方は、ぜひチェックしてみてください。

楽しくおぼえてアタマに残る 謎解き 中学入試 理科用語(かんき出版)

シンプル過ぎる一問一答問題集に飽きてしまったという方におすすめの一問一答問題集です。ヒントやコラムを多数掲載することで、雑学を含めながら身に付くタイプの問題を提示しています。

頭がよくなるポイントが会話形式で盛り込まれていますので、問題に対してどのように考えていけば解けるのか、問題を解くときの考え方などが分かりやすく掲載されているのが特徴です。問題集の中には“できる子の頭の中はこうなっている”というように分かりやすくポイントが掲載されており、暗記をしやすくなるコツも掲載されています。

暗記が苦手なお子さんはもちろん、受験勉強をする上で効率よく暗記をしたい、どのようにすれば問題がスムーズに解けるのかチェックしたいという方におすすめの1冊です。またこちらは理科用語だけではなく社会に関しても販売されていますので、自分の苦手に合わせて勉強できます。

受験理科の裏技テクニック(シグマベスト)

受験理科の裏技テクニックは、効率よく受験対策できるのが魅力です。ロジックが細かく解説されているタイプの一問一答問題集で、集中学習をする際にもぴったりなことはもちろん、裏技テクニックシリーズでは、難しい問題をまるで魔法のように解く方法を紹介しています。

有名中学合格への近道のキャッチコピーの名前にふさわしく、豆電球や浮力、バネに関する問題もスラスラと解けるようになるのが特徴です。丁寧に解説されているタイプの問題集をお探しの方にぴったりで、知識に漏れがある部分の確認をする際にも使いやすいでしょう。他単元も用意がありますので、都合に合わせた使い方ができます。

メモリーチェック理科(日能研ブックス)

中学受験塾として有名な、日能研が出版している中学受験問題集です。スピーディーにチェックできる一問一答問題集として、受験生の定番問題集にもなっています。

メモリーチェックでは最初の部分が弱点診断テストとなっており、学習項目ごとに3つの問題が用意されていますので、それぞれの単元ごとに頻出される問題をチェックできます。弱点診断で苦手と判断されたところから解き進めれば、効率的に弱点補強が可能です。

一問一答の問題集と知識のまとめがセットになっているので、勉強を始める際に塾のテキストのような知識のまとまったものを手元に用意する必要がありません。知識のインプットがある場合には早速一問一答から、苦手な単元やあまり知識が身についていない場合にはまとめの確認から、といったように、それぞれの学習状況に合わせた勉強が可能です。

内容も簡潔にまとまっていますが、多少難しい問題も採択されているので、最終チェックとして使うのにちょうど良い一問一答形式の問題集です。中学受験対策のメインの問題集の確認に使うのにも十分な知識量といえるでしょう。他の問題集同様、算数や社会など他の科目についてもメモリーチェックは販売されていますので、自分の苦手項目や確認したい内容があれば、合わせて購入するのがおすすめです。

理科コアプラス(サピックスメソッド)

こちらも中学受験塾として有名なサピックスが出版している問題集です。最難関校受験対策塾らしく、コアプラスでは取り扱っている知識が多く、理科の基礎問題を完璧にマスターできるボリュームの問題集として人気があります。

問題集は重要知識と発展知識の二部構成になっており、重要知識だけで大問660問、難関校向けの発展問題で60問と、一般的な一問一答の問題集に比べると問題数が多いです。基礎をしっかりマスターしたい方はもちろん、発展問題までくまなくチェックしたい方にぴったりです。

解答は赤フィルターで隠せるため、何度でもその場で確認ができる仕様ですき間時間でも使いやすい造りになっています。解説はほとんどないため、基礎部分が分かった上でチェックする気持ちで利用するのがよいでしょう。

まとめ

ここまでで、一問一答の問題集の取り組み方や選び方、おすすめの問題集の紹介をしました。一問一答だけでは知識は完成しません。しかし、活用方法を適切にすれば、理科が苦手な子にとっては底上げだけでなく、得点力をつけることが可能です。

ただし、一問一答の問題集も様々なものが販売されています。しっかりと効果を出すためには、自分に合ったものを選ぶことが大切になります。ここで紹介した選び方を参考にしながら、実際に問題集を手にして比較検討をして、自分に合った問題集に取り組むようにしましょう。

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