中学受験 国語の物語文を解くコツとよく出る小説・物語文3選

中学受験の国語において、物語文は必ず出題されるものの一つです。出題されない学校はないのではないかというくらい頻出のものですが、苦手にしている子も多くいます。算数の公式や社会の重要キーワードの暗記のように、明確な解き方がないため、塾や宿題で解いてもなかなか身につかない、解き方のコツが見えないという子も少なくないです。

中学受験で国語の物語文が解けるようになるためにはいくつかコツがあります。塾で指導されるケースもありますが、自分のものにできなければ意味がありません。いくつかの解き方のコツを参考にして、自分なりのルールを見つけることが大切です。

そこで、今回は国語の物語文を解けるようになるためのコツと、中学入試でよく出題される物語文を3つ紹介します。どのような文章が出題されるかを知ることで、解き方のコツやどういった視点で物語を読む必要があるのかの理解が深まります。

目次

中学受験 国語の物語文を解くコツ

物語文を読む際、どのようなことに気を付けてると内容が理解しやすく、設問に応えられるようになるのでしょう。知っておきたい4つのポイントを紹介します。

物語の状況を確認する

「いつ・だれが・どこで・何をした」という話の状況を整理しながら読むようにします。具体的には、以下のような内容です。

・いつの時代→現代なのか、戦争中なのか、はたまた他の時代なのか
・時間帯→朝、昼、夜
・どこ→学校、家、部活動の体育館、旅行先、外国
・だれ→主人公、主人公以外に誰が登場するか

これらの情報を整理しながら読むと、設問に対しての答えがイメージしやすくなります。

ただ、読みながら整理をしていくと、混乱することも少なくありません。なぜなら、物語によっては話の途中で時代や時間帯、場所が変化するからです。この場面の変化が入ることで、物語は展開しますし、設問も難易度が上がります。そのため、場面の変化はとても大切なチェック項目なのです。読みながらこれらの情報を整理することで場面の変化に気付けるようになり、文章のどこにどんな話が書かれているかの整理がつけられ、設問のヒントを探しやすくなります。

マイナスの出来事に注意する

中学受験の国語の文ではマイナスな出来事が多く出てきます。失敗をしたり、友達と喧嘩をしたり、転校が決まり仲の良い友達と離れることになったり、ということが場面の変化として出てくるのです。このようなマイナスの出来事に対し、主人公や周りの人がどう考え、どう行動するのかという部分を理解して解答をしていく問題が多いです。そこで、マイナスの出来事が出てきたら、そこからどのような展開がされていくのか、そして文章には書かれていない心情や気持ちの変化についても考えるようにしていくことで、問題が解けるようになります。

人間関係に注意


中学受験の国語の文章では人間関係が少し複雑なものが多いです。登場人物が多かったり、出てくる人間が仲良しだったりライバルだったり、表面上は良い関係だけれども内心は別の感情を抱いていたり…といったように、単純に理解できないものが出てきます。そこで、登場人物が出てくるたびにチェックを入れておき、読みながらどの人とどういう関係なのか整理しておきましょう。人間関係が整理できないと、文章を読み違えたり、内容が正しく理解できなかったりします。

気持ちの変化を確認する

物語では、主人公はもちろんのこと周りの人たちも気持ちが変化していきます。中学受験の国語の場合、マイナスな出来事が起きたり、マイナスな感情からプラスに切り替わっていくことが定番です。具体的にどんな出来事が起こり、なぜ気持ちが変化していったのかということが問われていきます。マイナスの感情が起こったところから、話は転換していくので問題でもよく出題されます。そこで、マイナスの感情が出てきた場面には、線を引いておくことがおすすめです。必ず問題に絡んでくるので、どこを見ればよいかがわかるだけでも時間の短縮になります。

中学受験の国語でよく出る物語文3選


中学受験の国語でよく出る物語文というのはいくつかあります。事前に読んでおくと、当日に問題を解きやすくなりますし、先ほど紹介した解き方のコツがなぜ必要なのかを理解しやすいです。どの文章も中学受験で出題されるだけでなく、内容も素晴らしく読むことで得られることが多くあります。ぜひ、休憩時間や学校の読書時間で手に取ってみましょう。

「つめたいよるに」江國香織


長年、中学受験だけでなく、高校受験や大学受験でも主題されている定番の作品です。短編集であるために問題を作りやすいというのも理由としてあげられます。中学受験では一時期出題が減りましたが、最近また注目を集めており増加傾向です。

中学や高校の教科書にも掲載された「デューク」は中でも人気のある作品であり、中学受験でもよく出題されています。愛犬デュークが亡くなった翌日に電車の中でハンサムな男の子と出会い、一日過ごすことで気持ちが変化する様子や少年のやさしさを感じる場面は心の動きを感じられ、国語の文章読解のコツをつかむとともに人としての幅を広げてくれる作品でもあります。

「小学5年生」重松清


重松清も中学受験では定番ともいえる作家のひとりです。何冊もの本が中学受験で出題されています。心情の描写が得意であり、はっきりと言葉で描かなくても登場人物が何を考えているのか読み取れる表現が多いため、中学受験では心情理解の問題でよく出題されています。

この作品は、様々な小学5年生の子たちを主人公にした17編の物語で構成された短編小説です。受験生と同世代の子たちの物語ということでリアルに感じられる内容が多く含まれています。読むことで子どもたちが普段感じていてもなかなか表現できずにいた感情が言葉で表現されていることで、子どもたちがうまく消化できずにいる気持ちを整理できたり、一つ成長できたりする作品です。

「蜜蜂と遠雷」恩田陸


恩田陸の作品も中学受験ではよく目にします。2018年にこの作品が直木賞と本屋大賞を受賞したことにより、この数年出題が目立っており、この後しばらく継続して出題されると予想されている作家のひとりです。

この作品は国際ピアノコンクールを舞台にした作品で、4人の若いピアニストたちが世界を目指していく様子が描かれています。ピアニストの話、と聞くと違う世界のような印象を受けるかもしれないですが、内容としては4人の成長していく様子にスポットが充てられているので、小学生で受験に向かって頑張る子どもたちには共感できる部分も多い作品です。

まとめ


今回は中学受験の国語で必ずと言ってもいいくらい出題される物語文を読み解くためのコツと、よく出題される文章について紹介をしました。コツを知ることにより、物語をただ読むのではなく出題される問題を意識して進められるようになるので、問題を解くペースが速くなりますし、読みながらどこが出題されるのかが理解できるようになります。

また、中学受験の国語でよく出題される物語を読んでおくことは、物語文をスムーズに解けるようになるために取り組んでおきたいことです。紹介した解き方のコツを理解しやすいですし、実際に入試に出題されたときにはすでに物語が頭に入っていることでスムーズに解くことができます。文章を速く読むためのトレーニングにもなるので、空き時間を活用してぜひ紹介した作品は読んでみましょう。

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