【2022年最新情報】中学受験で英語入試が本格解禁!対策方法や傾向を解説

この数年で中学入試では英語を導入する学校が増えています。今までは英語が受験科目として設けられていたのは、帰国生入試のみでした。しかし今は一般入試でも試験科目に英語を導入している学校が出てきています。これは、2020年から英語の授業が必修化したことが要因です。

今後も試験科目として英語を導入する学校は増えると予想されています。英語入試が導入されることにより、保護者としては中学受験をするにあたり従来の4科目受験で臨むべきか、英語を受験科目に入れることを検討したほうがよいかで悩むものです。英語を受験科目に取り入れるとなれば、どのタイミングから勉強を始めるか、併願校はどのように組むかといったことも考える必要があり、簡単に決められることではありません。

そこで、これから中学受験をする家庭の参考になるよう、英語入試の状況や入試対策について紹介をしていきます。早めに検討することにより、対策が進めやすくなるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

目次

2022年中学入試が英語入試本格解禁とされる理由

2021年から順次解禁されていた英語入試ですが、2022年入試が英語解禁元年といった表現がされることも多いです。なぜ2022年が英語入試解禁元年といった言い方をされるのでしょうか。

実施校数はほとんど増えていない

まず、前提事項となる2021年入試について紹介をしていきます。2021年入試で英語入試を実施した学校は141校です。それに対し、2022年入試で英語入試を実施している学校は143校となっており、学校数はほとんど増えていません。実際には、新たに7校が英語入試を設定し、5校が取りやめを行っています。「解禁元年」といった表現をされるのは、英語入試を実施した学校の数が増えたことが理由ではないのです。

学習指導要領との兼ね合い

小学校の新学習指導要領は2020年度から全面実施がされています。この新指導要領というのが、小学校5年生の授業での英語が必修化されているものです。この改訂があったことで、2021年度入試から必修科目である英語を入試科目として設定する学校が出てきました。

ただし、新指導要領で英語の勉強をしている1期生となる子たちの入試が2022年入試です。そのため、本格的な導入年とされるのが2022年入試となっています。今後は小学校で英語の授業を受けた子たちが受験する状況が続くため、さらに英語を試験科目に導入する学校が増える見込みです。

当面は動向の確認が大切

今後、英語の入試を実施する学校は増えると予想されていますが、どのタイミングからどのくらいの学校が英語入試を実施するかまでは予想することは難しいです。学校も常に優秀な生徒に入学してもらうためにはどうすればよいか、集まった生徒たちをどう伸ばせばよいか、ということを考え運営をしています。そのため、自校に集まる生徒だけでなく、他校の生徒や進路状況といったものも考慮しながら次年度の入試を検討しており、学校内での協議の結果、今まで英語入試について検討しているといった話がなくても翌年以降取り入れる方向で調整するというケースも少なくありません。

逆に英語入試を実施していたのに取りやめをするというケースもあります。実際2021年入試でもそのような学校はあり、今後も増減を繰り返しながら各学校の入試スタイルが確立されるようになるでしょう。そのため、当面の間は英語入試を取り入れるかどうかこまめに情報収集をしておくことが望ましいです。

英語入試はどのような形で行われるか

今までなかった取り組みであるため、英語入試がどのような形で行われるのか、というイメージができない人も多いでしょう。そこで、現状行われている英語入試の例を紹介していきます。

完全5科目入試タイプ

今までの算数・国語・理科・社会の入試に並列の形で英語が加わるというケースです。入試当日も5科目すべての受験が必要となります。ただし、得点については均等配点か傾斜配点かというのは学校によって様々です。例えば、算国が100点満点、理社が50点満点、そこに英語も50点の問題が用意される場合もあれば、英語はさらに傾斜配点で30点となっているケースもあります。傾斜配点の場合には比重は軽く見えますが、英語が科目として必修となるため、試験勉強は必要です。

2科目・3科目入試タイプ

午後入試など一部の入試で英語が加わるケースで多いものです。午前入試では従来の4科目受験で試験を実施し、午後入試や特別入試など一部の入試に英語が入る入試を用いる学校も出てきています。

英語と他の科目とを合わせる方法も様々です。英語と算数の2科目の学校もあれば、英語と算数・国語の3科目の学校もあります。また、同じ入試回で算数・国語の2科もしくは算数・国語・英語の3科どちらかを選択、といった学校もあります。このケースの入試でも、英語については均等配点と傾斜配点とどちらも採用されており、学校によって英語の比重は様々です。

英語1科目入試

これも、午後入試など特定の回次のみで行われる入試です。帰国子女入試のように英語のみで試験が行われます。試験の難易度は学校によって異なりますが、英語のみになるものの帰国子女入試のように外国滞在経験を問われることはありません。そのため、帰国子女の生徒が帰国子女入試と併用して受験をすることも可能です。

学校によっては英語入試にあたり、面接が実施されるケースもあります。面接については英語で行われる学校、日本語で行われる学校の両方があり、学校ごとに細かな入試内容の確認が必要です。

英語入試の難易度はどのくらいか

英語入試を受験するにあたり、最も不安になるのが難易度です。どのくらいのレベルの英語力が求められるのでしょう。

学校の英語内容で十分な学校が多数

英語入試が始まって間もないこともあり、現状英語入試を実施している学校については難易度としては決して高くありません。学校の英語の授業で習う程度の英単語、英文を書くことができれば十分こたえられるレベルの筆記試験が多いです。問題の回答形式も記述式で単語や文章を書かせるものはごく一部であったり、すべて記号やマークシート形式だったりすることもあり、過去問を中心に学校の授業内容を復習しておけば十分対応ができます。

ただし、学校によっては難易度が高くないものの、筆記試験以外にリスニングが実施されるという学校もあります。リスニング問題も難易度としてはさほど高いものではありません。学校の授業で聞く英語のレベルで十分対応が可能です。しかし、リスニング問題の経験値がないと、聞いて答えるという作業に苦戦することもあります。リスニングが実施される場合には、過去問や似たようなレベルの問題を出題している他校の問題を解いて練習をしておくことが望ましいです。

英語単独の入試をしている場合には難易度が上がることもある

英語のみで入試が行われるような学校の場合には、小学校での英語だけでは入試問題に対応できないケースがあります。具体的には英検の5級や4級程度の学力が必要な学校もあるのです。こういった学校の場合には、入試要項や説明会ではっきりと「英検5級の問題程度のレベルで入試問題を作成します」とか「英検4級レベルの英語力が必要です」といったことがアナウンスされます。入試要項や説明会をしっかりと確認しておき、どのくらいの準備が必要なのか理解をしておきましょう。

英検5級や4級のレベルが必要とされていても、問題の出題形式は学校によって変わります。英単語や英文を記述しなければならないこともあれば、英検同様にマークシートで応えられれば十分という学校もあります。説明会で問題のレベルを確認するとともに、過去問を参考にしてどういった英語力を身につける必要があるのかも確認をしておくようにしましょう。

中学受験で英語入試の準備はどのように進めればよいか

志望している学校で英語入試が行われるとなれば、対策が必要です。具体的にどのようにして入試準備を進めればよいのでしょうか。難易度の高い英語の学校の場合を紹介していきます。

独学で勉強する方法

英検5級や英検4級程度の問題レベルであれば家庭学習でも十分対応が可能です。長期休暇などを利用して英検の過去問集を解き、実際に英検に受験し合格をしておけば自信もつきますし、勉強内容が正しいと安心できるでしょう。

英検対策を進めることで、中学入 試の勉強の進め方、合格までのプロセスも子どもたちが理解することができます。ただし、子どもたちも塾の普段の授業の合間に取り組むため、割くことのできる時間に限りがありますし、最初のうちは何をどのくらいやればよいのかということを理解することができません。短時間で効率よく勉強を進めるためにも、保護者がある程度リードして、スケジューリングや具体的な取り組みのゴールを提示することが望ましいです。

英語入試対策講座を合わせて受講する方法

英検レベルの授業内容であっても、さらに難易度の高いレベルであっても、塾で英語入試に向けた授業を算数や国語の授業と同様に実施しているという塾もあります。そういった授業を実施している塾に通っているなら、英語の授業も受けるようにしてしまうというのも一つの方法です。

独学でも十分対応できそうだと思っても、日々の宿題をこなしながら英語の勉強も自分でコツコツ進めていくということは決して簡単なことではありません。宿題が多かったり、学校行事で忙しかったり、授業内容が難しかったり、といったことがあると、英語まで手が回らないということは多々起こります。そうすると思うように英語の勉強時間を取れない悪循環に陥ってしまいがちです。

塾の授業を受ければ、授業の時間は毎週確保でき、コンスタントに英語の勉強ができるようになります。授業を受けるだけでも身につくものもありますし、さらに宿題までやれば確実に英語の力はついてきます。子どもたちも毎週の授業があると宿題が出ることによって、毎週やるべきことが明確になり勉強も取り組みやすいです。

英語の問題内容が難しい学校の場合、塾によっては「○○中対策ゼミ」といった形で、その学校対策のクラスを設けていることもあります。こういったクラスに参加すれば、過去問分析をしたうえで傾向にあった問題に触れられるため、得点力を身に付けることが可能です。特に、まだ英語入試が始まって間もないうちは過去問のストックもあまりありません。そのため、自分で勉強するとなると過去問をもとに類似問題を探す手間がかかります。その点、ゼミに通っていれば、過去問研究や類似問題を探してくる作業を塾がしてくれるので、勉強時間の大幅短縮、効率化の実現ができるのです。

先を見越して早めに取り組んでおくことがおすすめ

英語の試験がある学校を受験するという場合、受験勉強が本格化する前に英語の勉強をある程度済ませてしまうという方法もあります。具体的には、中学受験の勉強が本格化する前の小学校低学年のうちに習い事として英語をしておくのです。

早めに英語に取り掛かっておくことにより、勉強方法や塾の通い方を学ぶことができます。授業を受けたら宿題をするという流れが身についておくだけでも、塾に通い始めてからの負担が大幅に軽減できます。もちろん、早い時期に英語を勉強していると抜けてしまう内容もあるため、小学校6年生頃になれば復習の時間を取ることが必要です。しかし、低学年のうちに勉強をしていれば、全く勉強をしていない野に比べれば勉強時間も短縮できます。

英語入試が導入される背景の理解を

英語入試が導入されるようになったのはなぜでしょうか。その理由を理解すると、英語入試を一つの軸として志望校選びを進められるようになります。

2020年大学入試改革に向けての準備

現在、教育問題として大きなトピックになっているものの一つが2020年大学入試改革です。今までの日本の英語教育で課題となっていた英語の4技能を総合的に評価するため、大学入試共通テストに英検やTOEICといった民間の資格や検定も導入される方向で進んでいます。この動きに合わせ、すでに私立大学や一部の国立大学でも具体的に英語入試の内容に変化が生じつつあり、これに対応するために私立中学も入試で英語を導入しているのです。

今後、さらに今回の英語改革の取り組み内容が明確化していくことで、中学入試も変化が出てくることが予想されます。英語入試を導入する学校、英語改革の取り組みに準じて英語の4技能を問う問題が出題されるような学校は、今まで以上に英語教育に熱心に取り組むでしょう。「英語教育に力を入れている学校に通いたい」という希望がある場合には、英語入試への取り組み内容を見ることで、志望校の英語教育の状況や、学校として進んでいきたい方向性といったものが確認できるようになります。

中学受験における受験方法の選択肢の広がり

資格取得者が優遇されるというのは今までは高校入試の話がメインであり、首都圏の中学入試ではあまりありませんでした。しかし、今後は英検などの資格取得者が加点されたり、英語のみでの入試が実施されたりと、英語を活用した入試が増える見込みです。今までのように中学受験塾に通って4科目の勉強をする以外にも、英語の勉強や資格取得といったものも入試の際に努力として認められるようになります。

英語の入試についても、筆記試験だけでなくスピーキング力を求める形式も出てきています。試験形式はインタビューや対話形式、グループワークなど様々です。今後は今まで以上に、帰国してから年数が経っていて帰国生入試が受けられないけれども英語がスムーズに話せる子や、英会話スクールに幼少期から通っていて英語が得意な子も中学受験にチャレンジがしやすくなるでしょう。

まとめ

今回は中学入試で増えつつある、英語入試について紹介をしました。現在は試験的導入となっている学校も多いですが、小学校で英語の授業が必修化したことに伴い、今後さらに英語入試を導入する学校、本格的な英語の試験を導入する学校が増える見込みです。従来の4科目の入試問題に対応するのも大変だったところに、さらに1科目追加となるとなれば、より一層計画的な受験勉強が必要になります。英語入試が実施される学校を受験するかどうかで勉強する内容が変わってくるので、受験予定の学校が英語入試を行うかどうかについては、しっかりと情報収集を行っておくようにしましょう。帰国入試の応募要件に満たない帰国生も、受験のチャンスが広がる可能性があるので入試情報には目を向けておくことが望ましいです。

各学校が英語を試験科目に導入するのにはきちんと理由があります。この理由は、志望校を決めるとても重要な要素となるものです。単純に「英語の試験が増えた。勉強するものが増えて大変」という考えをするのではなく、なぜ導入されたのか、そして入学後にはどのような学生生活があるのか、ということを考えて志望校にするべきなのかどうかを判断するようにしましょう。

目次